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熊野九十九王子(稲葉根王子〜滝尻王子)

稲葉根王子

稲葉根王子 稲葉根王子は上富田町岩田王子谷の入口にあり、熊野九十九王子の中でも社格の高い准五体王子でした。
 天仁2年(1109年)の「中右記」にもその名が見え、社歴も古く、格別に崇敬されていました。 この王子の神は熊野本地曼陀羅に稲を背負う翁の姿で描かれ、別名稲荷王子と呼ばれ、稲荷信仰に深い関係を持っています。
 熊野街道中辺路の重要な水垢離場とされた岩田川(富田川)の渡渉地点に近く、この王子から川で水垢離を取り対岸の一ノ瀬王子へ渡ったと伝えられています。
 江戸時代は産土神とされていたが、大正15年(1916年)、現在の岩田神社へ合祀されました。現在は再び分霊を遷し、稲葉根王子として再興されています。

一ノ瀬王子

一ノ瀬王子 一ノ瀬王子は別名清水王子、伊野王子と呼ばれていました。建仁元年(1201年)の「熊野御幸記」に「一ノ瀬王子」と記されています。
 一ノ瀬王子の名は、熊野詣の垢離場であった一ノ瀬に由来します。「一ノ瀬」とは最初の徒渉地点の川瀬のことで、熊野に入るためのみそぎの地です。
 江戸初期すでに王子跡は不明になっていたが、紀州藩の命により調査、判明し、寛文6年(1666年)再興されましたが、明治40年(1906年)春日神社に合祀されました。
 現在のは周囲3メートル余の大樟の傍らに小祠が祀られ、一ノ瀬王子の碑が建てられています。

鮎川王子

鮎川王子 『熊野御幸記』には「次にアイカ王子に参る」とあり、この王子が鮎川王子にあたります。
 岩田川(現在の富田川)と愛賀川が合流するところにあったので、「アイカ」とは「愛賀」のこととも、川が合流する「合川」のことであったともいわれています。
 明治7年に対岸の住吉神社に合祀され、本殿も移築されました。移築された本殿は、18世紀前期に建立され、古式をよく残しています。

滝尻王子

滝尻王子 滝尻王子は富田川と石船川が合流する地点に鎮座します。かつてはこの王子社が熊野三山の霊域のはじまりとされていました。
 滝尻王子は、熊野九十九王子社のうち五体王子社にも数えられ、中世に熊野御幸が盛んであった頃には、皇族貴族により奉幣や読経の他、法楽のための里神楽や歌会が盛大に催されました。
 平安時代後期には藤原秀衡の寄進により四町歩(1万2千平方メートル)の境内に七堂伽藍が建立されていたといわれています。


稲葉根王子〜滝尻王子のウォークガイド稲葉根王子〜滝尻王子のウォークガイド

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